農家の絵日記

道具も農地もない全くの非農家が、2016年秋に専業農家になりました。

一年前の今日

GWは市場も連休なので、日程には細心の注意が必要です。
というのも、市場から渡されるスケジュールにはセリの休みの日がわかる印がつけてあるだけで(農家が出荷するのは、セリが行われる日の前日のことが多い。当日は朝の5時くらいまで)、農家とセリ関係者の仕事にズレがあるのです。

つまり、市場の休みの前日は出荷できず、市場の休み(←連休の場合は最終日)は出荷できます。

前職の農家での仕事から含め8年くらい経験してたけど、ついにやらかしました。

しかもGWという市場最長の連休の一つに。

一年前の今日。
去年は、春採りの白ネギをやっていて、暑さと戦いながら抜いては出荷を繰り返してました。
畑も暑いし、ハウスも暑い。
しかし値段は一年でもかなり高水準だしGWはしっかり稼ごうと思い、今まで最高の箱数を作りました。
そして意気揚々と市場に着くと、入り口の守衛さんはいたんだけど、場内の様子が明らかにさみしい。
連休前にしては、、、嫌な予感。

受付の部屋に入ると、いつもは忙しく動き回ってるフォークリフトのおじさん達が暇そうにしゃべってる。
何よりおかしいのは、受付してくれるスタッフもいなければ、パソコンも全部画面が消えてる。

まさかーーーーー!
この連休前に、何より今まで最高の量の白ネギを出荷できない?!
うちには保冷用の業務用冷蔵庫(←部屋タイプ)もない。
今日出荷しないともたない。
あわてて、そこにいたおじさん達に助けを求めるも、「そんなこと言われてもワシらも困るんじゃー」

こっちは、あんた達の数百倍も困ってるんだから、なんとかしてやー!

そんな中にフォークリフトのおじさん達とは違う市場の社員さんがいたんだけど、その方がたまたま出勤してる他の社員さんに相談してくれることに。

そして現れたのが、かなりの実力者でもある顔馴染みの社員さんでした。

「久しぶり!やらかしたね。市場の冷蔵庫に入れとこうか?」

その言葉にどれほど救われたことか。
その方が神様に見えました。

ということで、無事に(連休後にはなったけど)、大量の白ネギを全て出荷できました。

受付用紙の、普段は受付にいない貴重な彼のハンコが、いい思い出になりました。

それ以来、今のところ失敗してないです。